1 ボランティアたち

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どうやらここまでで、目的地までの道のりの半分は来たようだ。 そして、村のメインストリートを過ぎて程なく、 少し奥まった所に学校らしきものと、少し手前に神社の鳥居が見えてきた。 地図によれば、その反対に向かう道の先に村役場があるらしい。 そして、その向かう方向に進路を向ければ、 なんとなく雑草が生い茂った場所に小振りな畑と民家が数軒。 中には、明らかに人が住む気配のない家も点在している。 爽平は、それらの景色の間を抜ける道を歩きながら、 左手首にした腕時計を見遣った。 時刻は、9時半より少し前。 集合時間と指定された10時には、十分に間に合うだろう。 それにしても、暑いな。 まだ朝に近い時間にも関わらず、 空で輝く太陽にぐんぐんと熱せられる空気の中、 彼は、細い息をついて額に浮かんだ汗を右手の甲で拭う。 だが、そこからは思ったよりも距離はなかった。 道を折れて、歩くこと五分あまり。 彼は、ようやく古臭いコンクリート造りの平屋の建物の前に到達した。
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