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「あぁ、生き返るわね、この涼しさ」
そう言う女性の声に続いて、爽平と同じ年恰好の男が三人と女性二人。
それに中年に差し掛かった女性がもう一人、ガヤガヤと部屋に入ってくる。
「あら、喫茶店で、のんびりし過ぎちゃったかしら」
「おはようございます」と声を掛けてきた中年女性が、
独り言のように朗らかに言う。
「でも、まだ15分以上もありますよ」
中年女性の言葉に応えるように若い女性の一人が言いながら、
爽平たちとは反対側の長机に、どんどん納まっていく。
だが、それをポカンと眺める爽平には、
こんな時間に、あの小さな喫茶店が開いていたことの方が驚きだった。
そのせいで、自然と彼は呟いていた。
「随分、早くから開いてるんだ」
すると話好きならしい中年女性が、早速、乗ってくる。
「そうなの。私も、ビックリしちゃったわよ」
そして、ローカル電車が少ないと聞いて早めに行こうとしたら、
たまたま皆が同じ電車に乗り合わせたという話から、
早く着き過ぎたので、ちょうど店を開けていた喫茶店に入った話を
女性たちが賑やかに始める。
その中、再び会議室の入り口が開き、
今度は中年男性二人と二十代くらいの女性が一人、
役所の大庭と二~三十代と思しき男性二人を引き連れるようにして
ズラズラと入ってきた。
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