1 ボランティアたち

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こうした条件をクリアの上で紹介されたボランティアが、 過疎に悩む山間の村での村興しプロジェクトのお手伝い。 なんでもその村では、随分と増えてしまった空き家を整備し直し 将来的には、村全体で自然学校運営をするという目標を立てているらしい。 そして、NPO事務所でされた簡単な説明によれば、 主に都会暮らしの人々に田舎の自然を学び、味わってもらう。 言ってみれば、ミニ田舎体験ツアーみたいなもののようだ。 もちろん、彼らが目指す将来の村の有り方を含めた詳細については、 現地での説明になるとのこと。 だから、この時点で爽平が知らされた今回のボランティア内容は、 要は、それら空き家の掃除や簡単な修繕作業。 ただし、連日の肉体労働となることと、 全員が休みになるのは夏祭り期間の一日半で あとは希望を出せば随時休むことも可能。 しかし、休みが五日以上続いた場合は、 ボランティアから外れてもらう可能性も有りということだった。 正直を言えば、彼は決して肉体派ではない。 むしろ、これまでの人生は 割と小手先だけを使ってきたという自覚もある。 しかし、だからこそ色んな意味で 自分自身を試すには、丁度良い条件だとも思えた。
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