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こうした条件をクリアの上で紹介されたボランティアが、
過疎に悩む山間の村での村興しプロジェクトのお手伝い。
なんでもその村では、随分と増えてしまった空き家を整備し直し
将来的には、村全体で自然学校運営をするという目標を立てているらしい。
そして、NPO事務所でされた簡単な説明によれば、
主に都会暮らしの人々に田舎の自然を学び、味わってもらう。
言ってみれば、ミニ田舎体験ツアーみたいなもののようだ。
もちろん、彼らが目指す将来の村の有り方を含めた詳細については、
現地での説明になるとのこと。
だから、この時点で爽平が知らされた今回のボランティア内容は、
要は、それら空き家の掃除や簡単な修繕作業。
ただし、連日の肉体労働となることと、
全員が休みになるのは夏祭り期間の一日半で
あとは希望を出せば随時休むことも可能。
しかし、休みが五日以上続いた場合は、
ボランティアから外れてもらう可能性も有りということだった。
正直を言えば、彼は決して肉体派ではない。
むしろ、これまでの人生は
割と小手先だけを使ってきたという自覚もある。
しかし、だからこそ色んな意味で
自分自身を試すには、丁度良い条件だとも思えた。
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