第2話

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マルガリタの焦った様子に、何かあったのか? と強引に腕を引かれて階下(かいか)に降りていく。 応接室に行くと、ソファに腰掛けた黄金(こがね)色の髪が見えた。 「クリス!?」 笑顔で振り向いたクリスは、「突然で申し訳ない」と言って立ち上がりカナにキスをした。 先ほど、クリスのことを考えていた奏は頬を染めて、呆然としてしまった。 「君からの挨拶のキスはしてくれないかの?」 “挨拶のキス”と言われて、一瞬、唇にするか? 頬にするか? 迷い、マルガリタが居るかもしれないと思い頬にキスをした。 応接室から既に離れていたマルガリタは、震える手でお茶を用意していた。 「私が用意しましょう、マダム」 「いんや、執事さまに迷惑かけられないです」 マルガリタは、ゆっくり深呼吸するとお茶を丁寧に()れなおした。 レミジオは、マルガリタの側を離れ応接室へと戻った。
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