第2話

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薔薇園で、2人ベンチに腰掛けた。 薔薇園の外では、レミジオが邪魔にならないようにと待っている。 「あいつも、気は遣っているらしいな」 ポツリと呟いたが、カナの耳には届かなかった。 ――どうしよう……胸の鼓動が、さっきより早い―― 奏は自分の胸に右手をやり、左手でペンダントに触れた。 「ペンダントではなく、オレに触れて欲しいな」 不意に届いたクリスの『オレに触れて欲しい』という言葉に、身体(からだ)が熱くなった。 「そ、その・・・・・・」 「手を、握っていいか?」 耳元で(ささや)かれて、全身が泡立った。 ビクンっと身体を震わせたカナの様子に、クリスは下腹部が熱くなった。 ――ここでなら・・・・・・ ――
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