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街も色づく十月。
街路樹も赤や黄色に染まり出す様子を見るのは非常に心が踊る。
ヒロシマの守護賢者本乃は、公園にて魔法の書の最初の頁を開く。
すると魔法の書から煙草が飛び出し、本乃はそれを掴まえて口にすると次の頁を開く。
今度は小さな炎が現れ、それを使って煙草に火をつけた。
至福の一服タイム。
そんな姿は、この近隣の住民には見慣れた光景でもある。
だが、他の街の人々には、やはり驚きなようで。
一人の少年が公園のベンチに座っている本乃に声をかける。
「もしかして、あなたが本乃さんですか?」
本乃は、白い煙を吐き出して頷く。
「良かった。君だね。浅果さんから聞いているよ」
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