交番ガールの章 ストーカー事件簿

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交番ガールの章 ストーカー事件簿

(序説)  私、加賀美里の祖母は、いわゆる『パンパンガール』だった時期があるらしい。  私の母は、自分の母親の顔を知らない。勿論父も知らない。産まれた母は、ハーフだった。父親はアメリカ人、母親は日本人だったという事だろう。なので私は祖父の顔も、祖母の顔も知らないのだ。  私の母は実母に捨てられた。  戦後そう言った事がよくあったそうだ。  孤児の母を育ててくれた人がいた。当時、子宝になかなか恵まれなかった、夫妻に育てられたそうだ。  とてもお金持ちだった。なんと『男爵』だったというから驚きだ。ご主人の方はさくら電機の社長さん。奥さんは普通の専業主婦だった。この時代だったから、この社長さんは二号さんや三号さんを持った。  しかし、全く子宝には恵まれなかったそうだ。多分、原因はご主人の方にあったのかもしれない。  そんな家庭の養女になった母は、子供の頃、いじめの対象になった。『パンパンの子』とよく学校で冷やかされたらしい。  しかし母はハーフであった為、容姿に恵まれすぎていた。
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