白バイ隊員と女性警察官の日常 第5話

交番ガールの章 ストーカー事件簿

　ただ芸能人になる事は、頑なに拒んだ。
　何となく怖かったのだ。私は中学生の頃からいじめられるようになった。

　顔が生意気、ムカつく。これが理由らしい。
　どこか外人顔をしていて、男の子にモテたのがいじめの標的になった。

　私はこの頃から、強い人間不信になった。誰もが信じられなくなったのだ。そんな時、やっぱり原宿でスカウトされた。今度は芸能人ではなく、モデルだった。

　雑誌の専属モデル。
　随分悩んだが、母に相談すると『あんたは私の血が流れているかもしれない。やってみなさい』と言い、強く反対はしなかった。

　そんな私は、『引退した女優、加賀和美の娘』としてバレてしまった。

　私はもう一般人じゃないからと母は、私の事を都内の私立中学へ入れてくれた。結構自由な校風で、他に芸能人の子供や、子役タレントもやっていてそのまま芸能人になった子もいる、学校だった。

　十代のうちは、ティーンズ雑誌で活躍した。大学に入ってからは、二十代の女子大生やOLをターゲットにした雑誌で活躍した。