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「あの会社が潰れそうなのは?」 「知ってるわ。そんな事。いい気味よね」  工藤が亡くなった事については、何も言わない。悲しむどころかいい気味とまた、言い張った。 「あの会社に融資する人、いたんですか?」  私が問い返すと、杉野さんの表情は一変した。何か知っているのだろう。それについては、いくら尋ねても、答えようとはしなかった。 「もうすぐ刑事課がやってきます。担当の署員に話してください」  私はそれだけ告げた。
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