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「ほんと、よく食べるわね」
悠子はカルボナーラをフォークでクルクル巻きながら、苦笑いを浮かべた。
「へ? そう?」
今日は悠子と一緒に買い物へ来た。都内は混みあうので、隣の埼玉県の商業施設へベビー用品を買いに来たのだ。
お腹の子の性別も分かった。
男の子だった。
嬉しくてついつい、男の子用のベビー服を三枚も購入したのだった。そして、チェーン店のパスタ屋で昼食を摂った。
俺が食べているのは、ナポリタンのLサイズ。麺だけで200gあるらしい。
確かに凄い量ではあるが、ちらほら他の席を見ていると男は皆、200gの麺をチョイスしているではないか。
悠子はゆっくりパスタを食べながら、愛おしそうにお腹を撫でていた。
「よかったなぁ、性別分かって」
「うん!」
悠子は女の子が良いと言っていたが、男の子だと分かっても特にガッカリはしなかった。嬉しそうだ。
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