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義母の病院は実家から近かった。
着替えを持ち、病院まで訪問した後、帰宅。
うちの五歳の娘、琴音はクタクタだった。
「ママー、もう疲れた。姫路に帰ろうよ」
不貞腐れる琴音。2歳の幸太は男の子なのに、大人しい。疲れたらそのまま、どこででも眠ってくれる。
案の定、幸太の方はすやすや眠っていた。
座布団を二枚敷き、毛布をかける。
「そうも行かないの。明日はパパが来るからね」
「えー」
琴音は早く帰りたいと駄々をこねた。
夕飯は妹夫婦と妹の子供と、近所のファミレスで食事。親戚的な付き合いというより、ファミリーな付き合いに近い。
うちの夫は明日、来てもおそらく日帰りだろう。
「琴音もパパと明日、帰る」
ほっぺを膨らませながら、反発する娘。
「帰るのは、明後日よ」
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