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そうだろうか。多少太った気はしたけれど。
私はお茶に口をつけて飲んだ。
「夕飯どうしようか」
そんな話題をした時、メールの着信音が鳴る。
私はスマホを見た。
刑事時代、事件に携わった時、ストーカー事件の被害者の女性からのメールだった。彼女とは、仲良くなり今では時々、他愛ない話をメールでやり取りしたりしている。
「七海さんか?」
夫は、聞いてきた。
「うん。今は、温泉で仲居さんしてるんだって」
でも、なかなか大変そうだ。給料は良いだろうけれど、重労働で大変だろう。
夫は「そっか」と眠そうに答えた。
「君は顔が広いからな。何だかんだ言って女性に好かれる」
「そうかな……」
結構、嫌われたりしていたけれどね。夫はそんな私の一面を知らない。人に嫌われることは仕方がないし、慣れている。
決して心地いいものではないけれど、それはそれで仕方がないと諦めている所もある。
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