902人が本棚に入れています
本棚に追加
/693ページ
私は気を取り直して、お風呂に入る事にした。幼い子供が二人いると、二人を洗うだけでも、大変だ。
個室にしてもらって、助かったと安堵を覚える。
(社長には、仕事やめるって言っちゃったな)
私は自分の心の小ささ、心の弱さにため息が出た。何日も休んで申し訳なかった。
子供が熱を出す事は頻繁にある。その度、保育園を休ませて、仕事も休んだ。社長にも申し訳ないと、後悔し始めたのだ。
(しばらくは、お母さん業に専念しようかな)
そんな事を考えてから、二人の子供達を洗い終え、自分も頭も体も洗い、三人で檜の露天風呂に身を沈めた。
「お山が見えるねぇ、綺麗」
琴音は、露天風呂に入るのは初めてだ。嬉しそうにはしゃいだ。
最初のコメントを投稿しよう!