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 食事も部屋食にしてくれたあたりが、有難かった。  おそらくここは、特別室に近い部屋なのかもしれない。  そして勿論、この部屋の担当は村井さんだった。 「部屋食にしてもらっちゃって、ごめんなさいね」  私は頭を下げた。 「いえいえ、良いんですよ。お気になさらずに」  彼女は仲居業も、しっかりテキパキこなしていた。流石だ。きっと仕事が出来る人なのかもしれない。 「わぁ、凄いね」  琴音はピョンピョン跳ねながら、目の前のご馳走を見てはしゃいだ。幸太も黙って目をキラキラさせている。  料亭らしい前菜や、群馬名物のおっきりこみ鍋。マスの刺身、上州牛のすき焼き、天ぷらや焼き魚、ハモの蒸し物などが、食卓に並ぶ。  琴音は大人のメニューから少し減らしたメニューだった。幸太には子供が好きそうな、お子様ランチを用意してくれた。
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