白バイ隊員と女性警察官の日常 第5話

４

　私は子供二人を託児所へ預け、高崎へ向かった。ここから高崎はそんなに遠くない。

　バスで高崎駅の前へ到着すると、社長が着くまで時間があったので駅前の商業施設をブラブラする事にした。

　あまり欲しいものもないけれど、目の保養にはなった。母親になってから、こういう場にそういえばあまり行かなくなっていた。

　私と同じ年位の女性も、子供を連れて買い物に来ていたりする。

　とあるアパレルショップで、首の周りに素敵な花柄のビジューがついた素敵な黒いリブニットのカットソーを見つけた。

「あら、これ素敵」
　思わず立ち止まってしまった。

　幸太ももう母乳を飲まなくなったし、買ってみようかな。なんて思考が過る。けれども何もここで買わなくても良いよなぁ。なんて事も考えた。

　けれども素敵だ。真っ黒にこういう花柄のビジューはアクセントにもなる。

　見とれている時だった。