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現役警察官なら、堂々と止めに入れたけれど私は今、一般人。止めに入っていいものだろうか。
二人は口論となってしまった。
見かねたショップ店員さんが、奥から飛んできた。おそらく店長さんだろう。
おかっぱ頭で、グレージュ色のニットと茶色いベルト、黒いパンツをスッと着こなしている。
年は二十代半ば位だろうか。
「お客様、どうされました？」
周囲のお客さんの反応も気にしたのだろう。少し注目を浴びていた。
「このニット、前から目をつけていたの」と、ロングヘアの女性。挑戦的な言葉と目つきだった。とても気が強そうだ。
ショートカットの女性の方は、不快な表情をしているものの黙っている。こちらの方が忍耐は強そうだ。
「そちらの商品、黒色が大変人気の商品でして、在庫を切らしてまして……」
女性店員の方は申し訳なさそうに、頭を下げた。
「知ってる。オンラインでも品切れだったもの」
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