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私は結局、赤羽まで出向いてしまった。夫は先に帰った。子供達は私と一緒。
大川社長にはまた頭を下げた。大川社長は温泉は久しぶりなので、あと二日はのんびり、滞在するらしい。
子供達は結局あっちへこっちへ、振り回されっぱなし。そろそろ疲労が顔にこもる。
申し訳なさがこみあげて来た。
刑事時代から調べて知っている、一次預かりの託児所へ二人を預け、赤羽近辺を歩いた。
例の現場は、新荒川大橋をすぐ抜けた所にあった。
まだ捜査は続いているようだ。
やはり交通機動隊も応援に繰り出されていた。
交通事故の死亡事故となると、やはり要請されたのだろう。現場には紺色の制服の中に、青い制服の警官も混ざっていた。
その中に、馬場君の姿と安西君の姿を見つけた。
最初に私の姿に気がついたのは、馬場君の方だった。
「あっ!」
ものすごく大きな声を出し、私の顔を目を丸くして見る。
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