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「でも、どうしてこの人の画像を私に見せてくれるの?」  私はそれを疑問に思った。  子供達の相手は、もうすぐお父さんになる安西君と池村君がしてくれている。 「うーん、実は」  ポリポリと馬場君はこめかみを掻いた。  真っすぐな性格の馬場君。  彼の事は昔から知っている。結構大人しくて健気な人だった。  警視庁にはトップの成績で合格。  弱々しそうに見えるけれど、彼は武道はピカイチ。昔から素直な人だ。 そんな素直すぎる馬場君の表情は見るだけで、面白いものがあった。    きっと刑事課から要請されたのだろう。  視線は泳ぎ、瞬きも増え始めた。  なんとも、見ていてはがゆい。彼は頼みにくい頼みごとをする時、昔から、瞬きが増えるから。  そこは初任科の警察学校時代から、全く変わっていない。  懐かしい。  私は吹きだしてしまった。 「あはは。馬場君って正直ものね。分かった。刑事課から要請されたんでしょ?」 「流石、物分かりが早いな」  馬場君は苦笑いする。
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