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 私が子供達を迎えに行っている間に、何か変化があったというわけだ。 「つまり、鈴木利里の取調べを手伝ってほしいみたいな要請?」 「君はエスパーだな」  馬場君は苦笑いした。直接私に言う勇気がなくて、遠回しに同期だった馬場君に頼んだという訳か。 「取調べ……。うちの夫が怒らないかしらね。余計な事に首を突っ込むなって言われたばかりなのよ」  今度は私が苦笑いする番だった。 「林田らしいな。まぁ、大丈夫だ。刑事課が言うには、鈴木利里は嘘を言っている気がしてならないってね。自白しないそうなんだ」  やはりそういう事か。  面倒なものに、当たっちゃったなと思いながら、私達はまた東西署に戻る羽目になってしまった。  東西署に戻ってからは、別の警官が子供達を見てくれる事になった。
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