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８
「結局、君は事件に首を突っ込んだ訳か」
自宅に帰って、久しぶりに早く帰った夫に言われてしまった一言だった。警視庁から送られてきた感謝状。
そして子供達二人と、安西君、池村君、今原君に馬場君と、私と湯浅警部。東西署の刑事課の署員が写った写真を見ながら、夫は苦笑いをした。
「だってしょうがなかったんだもん。協力して下さいって言われたんだから」
私はチラリと夫を盗み見るように見た。
「まぁ、いいけどさ。にしても、何でその向井って男が三股かけてるって分かったの？」
ネクタイを緩めながら、夫は不思議そうに私の顔を見た。
「だって、嘘つく男は二つ、三つ嘘つくのは当たり前だし、あの人モテそうだったから。嘘ばっかりつくイケメン男って大体、他に浮気するじゃないの」
「なるほどね」
夫はテーブル席について、お茶漬けをかき分けながら疲れたため息をついた。
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