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その後板橋区界隈まで足を延ばし、警らを続けたが切符を切られないまま、戻った。
十二時を回っていた。まぁ、一枚切れたから良しとしよう。
目の前に弁当が置いてあった。
新しく出来た、安西主任の友人が経営しているという、中華弁当屋の弁当だ。
親しい事もあり、隣のチェーン店の弁当屋と、中華弁当とローテーションになり、店の人が配達に来てくれる事になり有難い。
何故か安西主任はここの天津飯が好物だ。堀井も好物らしい。
その天津飯を食べながら、安西主任に話を向けた。
「堀井総合病院の医者の切符切っちゃいました」
俺は虚しく一枚だけ、切符をデスクに置いた。
「へぇ~」
安西主任は、その切符を見る。
「あぁ、この人も産科の医者だな」
「そうなんっすか」
ますます世間の狭さを実感した。
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