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昼飯を食べ終わり午後の警らに繰り出した。ノーヘルメットの高校生の原付バイクの、白切符を切ったのみ。
少年は反則金はない事に喜んでいたが、免許の点数はしっかり減る事を伝えておいた。
すると反抗期の少年らしい顔つきをして、終わった。
夕方十六時。
分駐所で書類仕事をしている時だった。
一本の電話が鳴り、馬場警部補が応答した。
「はい、警視庁第九点五方面交通機動隊です。えっ」
馬場警部補の驚いた顔。奥さんだろうか。そう思ったが、違った。
「何だよ、佑里亜かよ。仕事中電話してくんな」
妹さんだった。
でも俺はその電話で胸騒ぎを覚えた。佑里亜さんは奈美の親友だ。ここに電話をかけてくるという事は、奈美に何かあったという事だ。
走らせていたペンが思わず静止する。
今原も安西主任も何かあったのではないかという顔をし、俺の方に視線を向けて来た。
「えっ、そうか。うん、分かった。池村に伝えておく」
馬場警部補の声は慌てていた。
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