池村隊員の章 初恋をした少女と中央フリーウェイが謎を解く

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 近場で入院する時に、必要なものを調達し、病室に届けると面会時間は終了となってしまった。  一人で家を辿る。 (奈美がいない家なんて、もう考えられないなぁ……)  少し寂しさを感じた。  そんな中歩く夜道は、一層寒さを増した。  北赤羽の駅に到着し、コンビニに寄っていると堀井にバッタリ会った。 「あら、今帰り?」    オレンジジュースを手にしながら、堀井は俺に尋ねて来た。 「あぁ、奈美が入院しちゃってな。まぁ、明日か明後日には退院できるらしいが」 「えっ、大丈夫なの?」  堀井が驚きの顔になる。主任からまだ何も知らされていないのだろう。 「君こそ、こんな時間に歩いてて大丈夫かよ。身重の身で」  堀井のお腹はどんどん、大きくなる。聞くところによると、来月から産休に入るそうだ。  妊婦が陽が落ちてから、歩き回って大丈夫なのか。
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