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 その日の夕方。  仮眠を取った俺は、奈美と一緒に食事を摂る為、外へ出た。  まだまだ寒い日が続く。  少し奈美も元気を取り戻してくれて、よかった。一緒に外で飯を食おうと誘ったら、滅茶苦茶喜んだから。  例の公園の前で、こごみちゃんがベンチに腰かけてボーッとしていた。 「あら、あの子よね? 小寺警部補の娘さんのこごみちゃん」  奈美が立ち止まる。  寒さが増す公園には、お年寄りがお散歩をしていたのみだった。後は公園の中を通って、帰宅する人が多く通りかかる。 「あぁ」  俺は頷く。  彼女は元気がなかった。両脇を一つに後ろでまとめたお嬢さん結びの、長い髪は、寂しそうに風で揺れていた。    小学校五年生という事だが、妙に大人びて見えた。
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