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 高島平の団地と団地の間にある道路を通り、停車可能な位置まで誘導した。  俺は覆面から降り、アウディへ近づいて行った。 「どうも。交通機動隊の者ですが、何故呼び止めたか分かりますか?」  暗闇の中なので、顔は見えなかった。ゆっくり窓が開かれた。  そこには髪の長い女がいた。 (お、すげぇ、美人だな……)  それが俺の第一印象だった。  年は俺よりは少し上だろうか。メイクはバッチリしているが、ノーメイクでも美人だろう。  ハッキリした顔立ちの美人だった。  あの麗子さんという、元女性警察官と同レベル位の美人だった。  その女は特に何も躊躇する事なく、黙ってサイドボックスを開け、車検証を取り出した。  そしてピンク色の何かしらないが、ブランドのロゴの入ったバッグから免許書を取り出す。 「運転手さん、あのね、スピード違反。ここ、速度いくつか知ってる?ちょっと降りてきて。メーター見てくれるかな」
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