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店内は割と暗め。オレンジ色の灯がところどころ見える。
テーブル席は五席ほど。カウンター席は十五席程だった。メニュー表に視線を遣る。
「あの、ロコモコ丼を」
手軽にがっつり食べられるメニューを見つけ、即決した。
「はーい。ビールはどう?」
「じゃぁ、頂きます」
そういいながら店内を見渡した。壁際の短冊には、ホッピーや発泡酒、レモンサワー、ビールなどの酒のメニューもあった。
一体メシ屋なのか、飲み屋なのか分からない。夜のみの営業だそうだ。
「お巡りさん、今日、お仕事は?」
「あぁ、十時ごろまで仕事してその後、非番ですよ」
そう答えると、田原さんは「そうなの」と、答え、俺の前にビールジョッキを置く。
奈美も連れてきたかったが、少し俺は気になっている捜査の事を質問したい為、遠慮してもらった。明日の休みは、パフェをご馳走すると約束した。
「あなたに聞きたい事があってね」
俺は単刀直入に切り出した。
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