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 こごみちゃんは素直に頷く。    買い物に行く筈だったが、急遽変更し、ファミレスへ向かった。こごみちゃんは遠慮して、なかなかメニューを注文しようとしない。 「こごみちゃん、好きなの食べていいんだよ」  奈美がメニュー表をこごみちゃんの前に、置いた。  俺はパエリア。奈美とこごみちゃんはペペロンチーノのセットを注文した。 「こごみちゃん、ちょっといいかな」  店員にメニューを注文した後、俺は少し声のトーンを落として尋ねた。  こごみちゃんは、緊張して肩を上下させた。何度も瞬きをする。 「佐々木一太郎君。君が好きだった少年。一太郎君のお父さんと、伊藤さんのお母さん、何か関係ある?」 「ちょっと、何言ってんのよ」  奈美が焦って、俺に問う。俺は申し訳ないが、奈美の台詞を無視し、こごみちゃんに視線を向けた。  こごみちゃんは、沈黙した。  そして、沈黙を破るように少し頷いた。  そんな時、カプチーゼが運ばれてきた。 (やっぱりそうか……)  でも伊藤さんのお母さんと出来ているのでは、話が出来すぎている。あの『女性』の話では、友達みたいな感じだという話だった。
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