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第1 章 神埼 神威
西暦2×××年 7月10日 12時13分 東京の××高校
《キーンコーンカーンコーン》
やっとテストが終わった。これで赤点だったら、どうしよう?まぁ、ビリでも採らないかぎりないよなぁ?
そう願いながら、スマホのアプリのおみくじを引く男がいる。
「神埼 お前、また告白断ったんだって」
そういいながら歩いてくる小柄の男。
だが男はあるいて来るのを必死に止めた。
「慧斗 今はまだ来るな。お前が今くると運がすべて盗られる。」
「盗らねーよ」
「神様仏様お願いします。どうか、今日が最高の、一日でありますように。」
男はそう言っておみくじを、引いた。
「どうだった?」
「ご想像にお願いします」
もちろん『凶』だった。
「スゲーな。5日連続凶なんて…。確か凶が出る確率って6%だったよな?サイコーすぎるやろ」
「うるせーな、最近なぜか運が悪いんだよなぁ。大吉5枚出たら、にゃんにゃん娘のライブチケットプレゼント抽選可能だろ?確か大吉って出る確率、20%だよな?これって完璧イジメだよな?」
「うん、そうだね。所で今日のニュースみた?」
「すまん、俺一人暮らしだから持ってない。」
神埼は去年の冬に事故で家族を亡くした。だが、慧斗にはそれを隠している。心配してもらいたくないからだ。
「マジか?じゃあ、もうすぐ邪神を捕まえれそうという話も知らねぇの?」
「邪神?神?」
慧斗は目が出る日のように驚く。
「つい、一週間前クラスでも話題になってたじゃん」
「俺、一週間前風邪で休んだわ。」
正直、神や邪神など、信じてないからどうでもいいわ。と思う神埼。
「じゃあ、教えてやるわ。」
自慢気に鼻を地味に上げる慧斗を見て神埼は、
「俺そう言うの信じないタイプだけど…。」
だが、慧斗は躊躇なく喋る
「一週間前に神が歯舞群島に来たんだけど、その時、神が土下座して、『どうか邪神を捕まえて欲しい』と頼んだらいんだよ。今は東京にいるらしいけどな」
「へー そうなんだ」
どうでもいいわと心の中で連発する神埼。だが、『土下座』ってどういうことと疑問に感じた。
『邪神捕獲まで、残り25時間47分』
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