第3章 オーロラの下でやっちゃいました

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* * * * 晴馬 * * * * 翌日は、いよいよガラスイグルーの宿泊だ。 朝から荷物を纏めて、忘れ物チェックをしてから遅い朝食を食べた。 シーフードのグラタンみたいなものを食べたら、これが劇美味だった。カリカリのトーストにこれでもかっていうバターと蜂蜜がかかっていて、たまにだから良っかとパクパク食べた。 それにしても、パンだけじゃ腹いっぱいになれない。 米が恋しくなる。 ツアースケジュールの打ち合わせを少しして、専用バスのバス停を見つけると荷物を運びこんで移動を開始。サーリセルカの町から10分程度でカクシラウッタネンに到着した。 本館でチェックインのサインをして、利用の説明を英語で聞かされる。手持ちの書類とスマホの翻訳機能を使って意味を理解しながら、大きな荷物をここに預けなきゃいけないっていうので必要なものだけを持って来た買い物バッグに詰め替えていく。 俺達があてがわれたガラスイグルーは本館から割と遠い場所だった。 夜は蝋燭で照らされて道には迷わないって言う話だったが、吹雪いたりしたらどうすんだ? 朝から分厚い雲が流れてきて、昼前にはしんしんと雪が降り出していた。 今夜はオーロラ観測、無理だろうな・・・。 「この雪だと、ガラスイグルーの上にも雪積もっちゃうんじゃない?」 「そうだな・・・そういう日もあるだろうな」 入口から鍵を開けて中に入ると、思ったより天井が高い気がした。 ガラスに囲まれたドーム型の部屋。トイレと洗面所がついている。 背の低いカーテンが周囲からに視界を遮る程度で、本当に丸見え。 ここで、エッチすると危険だと判断した。 ロマンチックだろうけど、しょうがない。独特の雰囲気を堪能しよう。
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