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どうやら本当に戻ったらしいカイの目は私をちゃんと捉えている。だけど、悲痛に歪んでいて動揺しているのが見てとれた。
「チサト.....ごめ、ごめんな。俺、何やってんだろ、お前を......殴る、なんて.....。」
片手で顔を覆い隠し、自分を責めるカイ。
責めたりする気なんて端からないけど、そんな顔されるとこっちが辛くなる。
『大丈夫だよ!!元はといえば私が悪いの。だから.....そんな顔しないで。』
こんなことであまり責任を感じて欲しくない、カイは何も悪くないのだから。
その一心でカイの擁護に回るが、でもそれさえも罪悪感に拍車をかけてしまうらしい。
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