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無意識かそれとも故意なのか、腕に力がこもる。
『私はカイのものだよ、離れたりしない、そう約束したよね。』
忘れてなんかいない、こんなことでカイを見限るような半端な気持ちで一緒にいるわけじゃない。
「そうだな、でも俺はお前を縛りたいわけじゃなかった、一緒にいれるだけで.....良かったんだ。」
それは、私も同じだ____。
たとえ結ばれなくてもいい、いつかカイの“運命の相手”が現れてもそれでもいいから側にいたいと思ったから私は今、ここにいる。
「こんなにお前が好きなのに.....忘れてしまうのかと思うと怖い。それだけ俺にとってこの気持ちは大事なもんなんだ。」
『......それはわかってる、けど私は“β”だもん。』
「......ホント揺るがねぇよな、お前は。」
『え?ちょ、.....う、わっ!?』
急に肩にかかっていた頭の重みがなくなり、視界が反転する。
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