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気がついた時には天井を仰ぐ体制で、ベッドに倒れていた。
いまから起こることを瞬時に悟った私の体からサァーと血の気がなくなっていく。
『えっ!?ちょ、ちょっと!!』
「.......“β”とか“Ω”だからなんて関係ねーよ、俺はそんなもの気にしたりしてお前を諦めたりしない。確かに気持ちが変わるかもしれないのは怖いけど、諦めるなんていう選択肢は持ち合わせてない。」
私の顔の横においているカイの手に力が入り、シーツをくしゃくしゃにしていく。
「でもお前はそんなもので簡単に俺を諦めた、そうだろ?」
『っ、......!』
自嘲気味に笑うカイに反論しようとするが言葉に詰まり、何も言い返せない。
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