第1章 切っ掛け

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まさか息子はロリコンか!?と狼狽えそうになりながらも覗き続けていたら、女の子は、 「シュンたーん!!」 と呼びかけられて笑顔で手を振り、歌い出した。 『 顔を赤らめながら瞳潤ませ手を握っても良いですか? と聞いてくるキミへー ゴム手袋着用しても良いですか? と言えなくて はい!!喜んでと答える私 明日のマネーへの本心隠した投資 』 歌の上手さもダンスの可憐さも惹きつけられるものがあったが、何より毎日の二人分の洗い物でひび割れた手に染み込んで癒してくれるような歌声。 自然と足は、言わなければ何日も着続けるねずみ色のスウェットを着て寝転がる息子を跨ぎ、テレビの前へ向かって行った。
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