プロローグ

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正直、巻き込まれたかったのと巻き込まれなくて良かったの気持ちが半々なため少々変な顔になっているだろう。 まぁその内ひょっこり帰ってくるかと思い自己完結しながら自宅に帰宅する。 「ただいまー。今日の夕飯はなぁに☆うは、きめぇwwww」 「おかえりなさい今日はスーパーの惣菜よ。荷物が届いてたから部屋に置いといたよ」 「ありがとう母さん。あと少しでいいもんで反応して・・・。」 「キモイから、手を洗ってから二階に行ってね」 「ういーす。ってキモイ!?」 さりげなく罵倒していく母はスルーしてリビングに戻る。 仕方なく洗面所に手を洗って二階に上がる。 部屋は二階の奥だが部屋に入ろうとするときに扉が開いた。 「おぁえぃ、にぃに!」 「おお、ただいま桃美(ももみ)!相変わらず可愛いな!」 「えへー、あそぼゅ!」 「うん、ちょっとやることやったら遊ぼうか!」 と桃美が部屋から出ていった。 あの子が我が家の癒し系こと妹の桃美だ。 まだ幼稚園の年少組なのだが父も俺もまあデレデレだ。 おい誰だ!ロリコンとシスコンって言った奴!そうだよ! 俺が俺たちがロリシスコンだよ!って何を言ってんだろう? 「さて、荷物は・・・・ってこれか、何か頼んだっけ?」 お菓子の箱ぐらいの小包だが何か頼んだ覚えてはいない。 綺麗に包みを剥がしてふたを開けるとそこには・・・・。 「・・・・ナイフ?俺じゃなくて親父の届け物じゃないのか?」 そう刃物が入っていた、しかも持ち手にはなんかの紙が張り付いていた。 不思議に思って見てみると魔方陣が書いてあった。本日二回目ってそんなことある? 呆れてるとナイフが勝手に宙に浮かんで刃先がこっちに向いた。 「・・・・・・・・・・・え?」 そして急に俺に飛んできて刺さった。痛い、痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛いイタイイタイイタイ痛いイタイイタイ! あまりの痛さに床に倒れる。なんじゃこりゃ?俺、何かしたか?なんもしてないのに刺されるなんて笑うしかないぜ。とくだらない事を考えながら白昼夢も見て意識も薄くなってきた時、妹の声がした。 「にぃに?にぃにぃ・・?」 ・・・・・・嫌だな、死ぬの。 そして意識が途切れた。
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