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「おい、慧夜。とりあえず俺が会話するからお前は黙ってろ」
「なんで!?悪い人だよ!やっつけなきゃ!」
「お前が会話すると空回りするからにきまってるからだ。それに事情があるかもしれないだろ」
慧夜をとりあえずおさめてから、息を整えているおじさんたちに話しをかけてみた。
話しかけるのもホントは嫌なんだがしかたがない。
「おじさんたち、さっきの子になんかされましたか?失礼な事をしたならうちらがあやまりますけど?」
「あぁ!?なんかされたに決まってるだろうが見てみろ!俺のお気に入りのシャツが飲み物で汚くなってだろうが!謝っただけですぐに逃げたから気が済まないんだよ!」
一番先頭に立っていた男が汚されたシャツの部分を指をさして怒鳴り散らす。
その言い方が感にさわったのか、慧夜が口を出そうとする。
その口を押さえて喋らさないようにする、やっぱり口に出そうとするコイツを抑えてささっと学校に行った方がいいな。
「汚したぶんの弁償は僕が支払うのでここは引いてもらえませんか?」
「あぁ?・・・・ふん、まぁいいだろ。五千円よこせ。それで引いてやる」
「五千円ですね。わかりましたいま出します」
ポケットから財布を出してお金を出しておじさんたち渡そうとすると慧夜が余計な事言い出しやがった。
「なんでそんな人達にお金を渡すんだ!適当にいいががり言ってるクズだろ!」
「・・・・・・。」
馬鹿野郎。
俺の気苦労を返してくれ。それに思ってもその場で言うか普通?
それから冒頭の展開になったわけだ。
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