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第3話 火曜日のマザー(HEAVEN篇)
世界は暗号で満たされている。
難解な暗号を解くには知力だけでなく、時の運と体力が必要だ。
時には暴力も。
どうしてボクは、体育で本気を出しちゃいけないんだろう。
何をやってもその辺の中学生では相手にならないレベルだからだ。
本気を出したら、オリンピック候補として注目もされるだろう。
そしてボクは女の子ということになっている。
性別がバレたらやばい。
ボクはひっそりと、そして目立たないように暮らすことを心掛けているのはもう知っていると想う。
ただでさえ、見た目で目立ってしまっている。
うざいほどモテてしまう、男女問わず。
その上、最近になって気づいてしまった特殊な家庭環境――破天荒なお父さんと5人もいるお母さん達――が知られたらと考えるとゾッとする。
ゾッとしない? うーん、日本語はムズカシイ。
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