俺の夢の在り方

9/9
前へ
/9ページ
次へ
まだ俺は歩いて行ける。 いつになるか判りもしない、手に出来るか判りもしない。 ただ俺の目指す物は確かなゴールなど無い物である事だけは間違いがない。 だけど背中を押してくれる母がいる。 声優に、なりたい。 母は決して『頑張れ』とは言わない。 俺が頑張っていると解っているからだろう。 ただ見送り、見守ってくれている。 母に『今、夢はあるのか?』と訊いた事がある。 「あははは!母の夢かぁ~!そうか、夢ねぇ~……」 高らかに笑い、母は思案してからニマニマとして答えてくれた。 「あんたの夢が叶う事だな」 ……俺は、前を向いて歩いている。 ~fin~
/9ページ

最初のコメントを投稿しよう!

9人が本棚に入れています
本棚に追加