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僕は後どれだけ時間を無駄にしなければならないのかって、ドキドキワクワクしながら待つのは、中々刺激な体験さ」
これが神ジョークってやつか……これって笑うとこ?
いやしかし、俺にとってまさしく棚から牡丹餅ならぬ天から牡丹餅、絵面的に笑えない大惨事の予感しかしないが、それでもなお僥倖であることには違いない。
俺は今、世界中の休日に思いを馳せるサラリーマンの夢を背負ったに相違ない。
休日は有意義に過ごしたいが、わざわざ朝早くから起きてどこかに出かける程の金も時間も体力もない、そんな男たちの嘆きが俺の中に流れ込んでくるのがはっきりと妄想できる。
煮え滾るマグマの様にその熱い思いが血管を駆け巡り、俺の逃走心に火を点けた。
――そう、これは月曜日から心の逃避行を図るチャンスである!
分かる、分かるぞぉ。俺には今、NASAの発射台基地からスペースシャトルに乗り込む宇宙飛行士の心持ちが!
仕事という地球から解き放たれ、異世界という名の未知の宇宙に休日と手を取り合って飛び立つのだ。
期待と不安が入り交じり、飛び立つ前から無重力状態のように地に足がつかず、ふわふわとした足取りで歩いていると急に肩を叩かれ、振り向くと頼もしい笑みを浮かべた休日がサムズアップをしているというマーベラス!
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