第2章 カラメルプリンと突然のラブレター

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月曜日。 「ふぁぁ……眠っ」 私は教室に入って椅子に座り、大きなあくびをした。 月曜日ってなんか眠いんだよねぇ...。 「おはよー桃」 クラスメイトの穂波がショートカットの髪を揺らしてニコッと笑った。 穂波は女子サッカー部所属のムードメーカーで、気取らないサバサバした性格から男女ともに人気がある。 「おはよう穂波。今日も朝練だったの?」 「そーだよー...大会近いんだ。でも好きだからさ、サッカー」 「すごいなぁ...ホント尊敬する」 「えへへ。褒めても何も出ないぞ」 軽口を叩きあっていた穂波が、ふと斜め後ろの席を見た。 「あれ?美緒、まだ来てないね」 「あ、ホントだ」 美緒(1巻参照!)はキッチリした真面目な性格だから、遅刻なんていつも全然しない。 もう予鈴鳴ってるよね?風邪でもひいちゃったのかな。 キーンコーン……とチャイムが鳴り響く。 本鈴だ…...美緒、やっぱり休みかな。 そう思って扉を見つめたその時。 ガラガラガラ、とその扉が開き、美緒が飛び込んできた。 「美緒!どした、遅かったね」 驚いて声をかけると、美緒は肩で息をしながら席につき、こくこくと頷く。
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