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シャラララッ！
スマホが激しく震えながら着信音を鳴り響かせる。
バイブが激しすぎて勢いあまったスマホは、ぱたっと床に落ちた。
「うわわあああ!?」
慌てて床のスマホを拾い、すぐさまロックを解除。
ディスプレイには、『東条夏樹』の文字が照らし出される。
う、ウソでしょ!?
噂をすればなんとやら、ってヤツっすか!?
東条とはバイトの連絡に必要かもしれないと言って連絡先を交換したものの、頻繁に連絡をとるわけじゃなかったからね。余計驚くわけですよ。
震える指で着信ボタンを押す。
「ええっと...もし、もし？」
げ、声うわずったかも。
『山中……か？』
スピーカーから東条の声が流れてきた。
「ん、そうだけど」
『今から出られるか？』
「えっ...暇だから別にいいけど……なんで」
東条は電話越しに浅く息を吸いこみ、少し焦ったような声で続けた。
『とりあえず...そう言っとくから。じゃ、またあとで成瀬家のお屋敷で』
東条はそれだけ告げると、プツッと電話を切ってしまった。
……っはぁ!?
何なの!?意味わかんないんだけど！
せっかく待ちわびてた電話が、愛想ゼロの業務連絡って...。
しかも要件すらよくわかんなかったぞ、オイ。
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