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そんな私の胸の内を読んだかのように、東条が続ける。
「普通ならすぐ見つかるはずだって思うだろ?...でも、その叔母さんって人がちょっとワケありなんだよな」
「ワケあり...」
「椿さんの叔母さん...杏子さんは椿さんの亡くなったお母さんの妹にあたる人なんだけど」
東条は手元の紅茶を口に流し込み、「熱っ」と顔をしかめた。
オイ...高級紅茶なんだからじっくり味わえよ。
私は呆れ顔で2枚目のココアサブレを頬張る。
「杏子さんは結構その...自由人、っていうか...若いときに駆け落ちをして家を出て、そのあと音信不通...みたいな感じで」
私はいつだったか見た、再放送の昼ドラを思い出す。
駆け落ちか...ホントにあるんだね、現実にそんなこと。
ん?ちょっと待て、なんかおかしくない?
「何で椿さんはその音信不通だった杏子さんと一緒にいるの?連絡繋がってなかったなら、杏子さんは椿さんの存在すら知らない...みたいなことにならない?」
「そう...なんだよな。それがさ」
東条がまた紅茶をゴクリと飲み干し、「熱っつ!」と声をあげた。いい加減学習しろよ...。
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