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「自分の『好き』は、自分しか見付けられない。
好きな人も、好きな食べ物も、好きな事も全部。
私は、人間って、それを探すために生まれてきてると思うのよね。
お金を稼ぐのだって、我慢だけして稼いでも、
少しでも好きな事して稼いでも、同じ稼ぎでしょ?
手堅くなんて生きてたら、ふと振り返ったら
自分が、何の為に生きてるのか見失うと思うわよ。
だから私は、自分の『好き』を探して自分のために生きてるんだもん」
鼻歌でも歌いだしそうな宮田の横顔を眺め、
祐二の口の端がほんの少し上がっていく。
そして、彼は低く呟いた。
そうっすね。
そんな彼を横目で見返してきた宮田は、ニヤリと笑った。
でしょ?
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