4人が本棚に入れています
本棚に追加
例の鳥居マークは、信太森葛葉稲荷神社の地車小屋横にある石鳥居前で止まっていた。悪戯かどうかが分からない上に意味も分からない。そう思いながら、連なる朱色の鳥居を潜っていると末社の真隣にある樹齢二千年余りの神木である千枝の楠の前には先客がいる。そこには、虎耳 由緒がいた。虎耳は神木下にある石祠を目の前にして、しゃがみ込みながら何か独り言を呟いている。でも、それは誰かと話しているようにも見えた。そう思っていると、虎耳は境内奧にある信太森へと消えて行った…。
最初のコメントを投稿しよう!