第20説 狐立救援

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第20説 狐立救援

 なんと目の前に現れたのは、失踪したはずの虎耳(とらがみ) (ゆい)()だった。 「どうして、虎耳(とらがみ)が…」  何が起きたのか分からなく、ただただ自分は唖然とした。 「和泉くん大丈夫?(ひと)()ず、逃げて。話は(あと)で。それより、今は緊急事態よ」  そう言うと、虎耳は自分の片手を(つか)んで起こしてくれた。立ち上がって周囲を見渡すと、さっきまで居たクラスメイトたちは散らばって倒れ込んでいる。そんな()(なか)、自分は虎耳に一言(ひとこと)聞いた。 「アイツ()は一体、何者なんだ?」 「クラスメイト(モノ)たちね。」  虎耳のその言葉に思わず耳を疑った。
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