第1章

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この日も、ガレは定位置で待っていてくれた。 ガレに「寒いからもう、待っていなくても良いぞ。俺がお前の家に寄るからさ」と言ったが ガレはそれには何も応えず、 右前足の先っぽの障害を全然感じさせない歩きで ガレージへと向かう。 この頃の自分の事、コンビニの店員の心遣いに全然気づかなかった事、包み隠さずガレに話した。 ガレには何でも話せる。 俺がどんなに不甲斐ない人間なのか? 本当は寂しくて、彼女が欲しい事も。 そんな俺の全てを分かっているのか、ガレはいつも通り毛繕いをして、たまに大あくびをして 毛布の上で、撫でな!と言わんばかりの態度でお腹を出す。 でも、たまに ジッと俺の顔を見て動かない時がある。 そんな時、ガレが何を考えているのか?凄く気になった。
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