第2章

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「あ、いえ。俺はなんて言うか、その猫の、えっと、飼主ではないんだけど、最近まで」 「あ、もしかして、この毛布の?少し前から毛布が増えてるって思ってたんです」 「あ、そうです。その毛布は俺が買った物です。もしかしてー、あなたはそのバスタオルの?」 「あ、はい。このバスタオルは私がジジにあげたんです。あっ、ジジって言うのは、私が勝手につけた名前なんですけど」 「もしかして、魔女の宅急便から?」 「そうです」 「へえ、俺は、ガレって呼んでます。ガレージにいたから」 「あはは、ガレ君かぁ。 でも何で私のバスタオルだって分かったんですか?」 「作業場の人に手紙で教えてもらいました」 「手紙?へえ、私は電話でした。シャッターに少しはげかかってるけど工務店の電話番号書いてあるでしょ?そこに電話してジジの事聞いたり」 そんな会話をガレの前でした。 ガレはそんな事はどうでも良いと言う風に毛布の上で寝ていた。 それから、2人で1時間はガレの不思議な力の話しをしただろうか? 彼女もやはり俺とは違う駐車場でガレと出会っていた。 彼女が最愛のお母さんを病気で亡くしてすぐだったそうだ。 そんな時に、ジジに助けられたと言っていた。 ジジのお陰でやっと元気を取り戻したと思ったら、彼女の前に現れなくなったそうだ。 その後は、日曜日の昼間に たまにジジに会いに来ていたと。 彼女は、俺の話しも興味深そうに聞いてくれた。 その間、彼女はガレを笑顔で優しく撫でて、たまに 「そうだったんだあー、ジジ」と 話しかけたりする。 シャッターの隙間から陽がさして そんな彼女の横顔に当たる。 その横顔は、とっても美しかった。 俺は、彼女に 「来週もここに来て良いですか?」と聞いた。 彼女は「もちろん、って言うか、私もお邪魔してる立場ですし」と とても可愛い笑顔で答えた。 ガレ、俺は お前以外にここに会いに来たい人がもう1人出来たよ。 ありがとな。 完
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