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「…はいっ!今日はここまでね。もう日が暮れるわ」
子供たちは唇を尖らせて口々に「えーっ」と言いました。
「ねえ雪。鹿さんたちにお名前はないの?」
ある女の子が、帰りぎわに訊きました。
「あるわよ!白雪は沢山の動物を飼っているものね」
「どんなの?」
雪は答えました。
「小鹿の『ドク』に白猫の『グランピー』。黒猫の『ドーピー』と野ウサギの『ハッピー』…それからお花にも名前があってね、ピンクコスモスの『スニージー』に青いパンジーの『バッシュフル』と黒薔薇の『スリーピー』…確かこの七つがお気に入りだったわ」
「そうなんだ!」
雪は帰ってゆく子供たちの背中を見送ると、自分も家へ帰りました。
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