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恐ろしい歌は城内に響き渡りました。
憎しみを込めた呪いは、くしに沈みました。
女王様はお香を焚いて、その煙を顔いっぱいに浴びて、不敵に笑いました。
魔女の顔で不吉に笑いました。
出来上がったくしは青白く、しかし赤黒いような色に光っています。
女王様――いえ、魔女は、それを茶色い籠に入れると、城の外に出ました。
さあ、これから、始まります。
魔女の妬みの、嫉妬の悲劇が。
始まります――ねぇ、最後まで。見ていてくださいね。
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