真相との対峙

13/15
前へ
/144ページ
次へ
「何なら、二人で北署までドライブしてくか?」  さらには、こんな提案までされる。 「あー・・・」 「結構です。検事にはまだ仕事が残っていますから」  言い淀む律華の手を引き、その言葉と共に割って入ったのは茅原だった。 「だから、ちーさんは無粋だってー。そのうち、馬に蹴られて死んじゃうよぉ?」 「では、死ぬ前にせめて私の矜持を全うさせていただきましょう。  仕事に戻りますよ、検事」 「えぇ?もう、わがままだなぁ」 「「・・・」」  どっちがだ  おそらく、同時にそう思ったであろう似内と後藤は顔を見合わせる。  そんな二人に構わず、律華は頭を下げた。 「そういうわけですので、一旦庁舎に戻らせていただきます」  律華がそう言った途端、消防隊員がこちらにやってくる。
/144ページ

最初のコメントを投稿しよう!

4人が本棚に入れています
本棚に追加