死神の少女

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 イトコ?!  そんなことを言われても、槐の記憶によれば、親戚づきあいなどはほぼないハズだ。  そんな槐に構わず、姉は思案顔で槐を見る。 「・・・ベッドから落ちて頭を打ったことによる一時的なショック、とかかしらねぇ。  問題です。私は誰でしょう?」  こっちは至って真剣に聞いているのに、からかわれているかのような口ぶりが癪だ。 「そんなことはどうでもいいんだよっ!  それよりっ!」 「そんなこと?どうでもいい?」 「い、いや・・・」  またしても姉の怒りに触れてしまったらしい言葉の復唱に、若干怖気づきながら弁明の言葉を口にすると、姉は含みのある笑みでニッコリ笑う。
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